太陽熱の高効率利用に向けた遷移金属窒化物ナノ構造による光熱交換

石井智
(国立研究開発法人物質・材料研究機構
国際ナノアーキテクトニクス研究拠点 主任研究員)

2018年2月6日火曜日

nano techで発表します。

 来週14日(水)から16日(金)まで東京ビックサイトで開催されるnano tech 2018で、本研究助成の成果を一部紹介します。発表場所はNIMSブースの一角です。nano techは、主に企業や研究機関がナノテクノロジーを使った製品や研究成果を紹介する巨大な展示会で、毎年多くの来場者が訪れます。

 窒化チタン(TiN)という材料は、金と非常に良く似た黄金色を示します。しかし、ナノ粒子等のナノ構造にすると真っ黒になり、太陽光を良く吸収します。そして各ナノ構造が光を熱に変換してナノスケールの熱源となることで、ナノ構造近傍の加熱ができます。この効果を顕著に示す実証例は、太陽光照射による水の加熱です。TiNナノ粒子が分散した水に標準的な太陽光強度の数倍の太陽光を照射すると、以下の写真に示すように室温でも目視できるほどの水蒸気が発生します。TiNナノ粒子と微細構造を持つセラミックスとの複合材料を作製することで、水蒸気発生効率が更に向上することも分かってきました。その様子は以下の動画をご覧ください。本技術は太陽光による高効率な水の蒸留に応用できると考えています。以下に我々が発表した参考文献を示します。また、ご都合のつく方は当日会場に足を運んでいただけるとうれしいです。


  

参考文献:
  1. "Titanium Nitride Nanoparticles as Plasmonic Solar Heat Transducers," Satoshi Ishii, Ramu Pasupathi Sugavaneshwar, and Tadaaki Nagao; The Journal of Physical Chemistry C 2016 120 (4), 2343-2348
  2. "All-Ceramic Microfibrous Solar Steam Generator: TiN Plasmonic Nanoparticle-Loaded Transparent Microfibers," Manpreet Kaur, Satoshi Ishii, Satish Laxman Shinde, and Tadaaki Nagao; ACS Sustainable Chemistry & Engineering 2017 5 (10), 8523-8528






0 件のコメント:

コメントを投稿